アレルギー息子の奮闘記
今日は、せがれ6歳の記念日
誕生日ではない、マヨネーズを食べることが出来た記念だ。
ウチのせがれは卵アレルギーでまだ小さい頃、卵入りのクッキーを食べてアナフィラキシーを起こした。
外出先で発作にみまわれ救急車に乗った事を昨日の事の様に思い出す。
そんなせがれのアレルギー歴を奮闘記とまでは言い過ぎかもしれないが簡単に紹介したい。
今後、卵アレルギーで苦しむ方が見てくれた時に少しでも気持ちにより添えれば何よりだ。
【アナフィラキシー発症】
せがれが卵アレルギーと言う事は小さい頃に湿疹等が出ていた事で検査をして分かっていた。
その時はまだアナフィラキシーまでは行っていなくてエピペンも持っていなかった。
ある時、クッキーを食べた後に外食をしようと言う事になり店へ行った。
いつも通り、原材料のチェックをして食べ始めるとせがれが咳き込み始めた。
むせたか?
なんて思っていたが咳が止まらない。
次第に苦しそうになってきた。
俺はそれでもアレルギーを疑っていなかったが、嫁さんは即救急車を呼ぶ判断をした。
今思うとこの判断が無ければどうなっていたか分からない。
嫁さんは凄い。
救急車で病院に着き入院。
この時の記憶は曖昧だがクッキーを誤食させてしまった事を悔いて泣いている嫁さんの姿だけは良く覚えている。
精神的に追い込まれ自分の責任にしてしまっている嫁さんを見て俺に出来る事はただ側にいる事だけだった。
子供の命の前にどんな励ましの言葉も意味は無かった。
すぐに元気になり退院したが、原材料のチェックには細心の注意を払った。
普段の買い物がメチャクチャ疲れる作業になり、嫁さんは買い物に行くのが嫌になった程だ。
これを読んでくれている方は分かると思うが卵は何にでも入っている。
以下が例だ
- パン全般
- クッキー
- ドーナツ
- ちくわ等の練り物類全般
- ウィンナー、ハム、ベーコン等の加工肉
- アイスクリーム
- 洋菓子全般
- コンビニおにぎり 等々‥
挙げ始めればキリがないのでやめておく。
とにかく多い。
「これの何処に卵使ってるの?」
キレそうになる事なんて毎日あった。
食べ物以外にも辛いことはある。
- 食べられないなんて可哀想
- 美味しいのに
- そんな気を使わないで大丈夫だよ
- 卵なんて入ってないから大丈夫
- 同じもの食べられないなんて
等といった励ましや同情、原材料チェックへの批判だ。
彼等の言葉に悪気が無いのは分かるし、心配してくれているのも分かる。
だけど、言われる側は辛い。
「何も分からないくせに色々言うな」と親に悪態をついた事も一度や二度では無い。
可哀想なんて思われたくないし、命がかかればチェックも厳しくなる。
当たり前だ。
だから暫く実家で食事をするのも嫌で帰省したときはファミレスに行っていた。
俺でさえ、そんな毎日に辟易していたんだから毎日せがれと一緒にいる嫁さんは凄い。
本当に尊敬している。
【卵トレーニング】
年中さん頃から少しずつ卵を入れた料理を作ってトレーニングを始めた。
まずは卵黄を1グラムずつ、少ししたらまた1グラム増やして…を繰り返した。
卵を使うので台所では細心の注意を払い作業をした。
気が狂う程に…。
年長になりいよいよ卵黄をクリアし卵白入りのトレーニングを開始。
卵焼き等を嫁さんが作って出してくれたが意外な事が起きた。
せがれが嫌がって食べない。
匂いや味が嫌らしい。
何かに混ぜれば食べるが卵の姿が見えると嫌がる。
味じゃなく、今まで徹底して卵に注意を払ってきたから自然と嫌いになったんだ。
これには参った。
でも当たり前だよな。
小さい頃からスーパーに行けば食べたいものを持ってきて原材料チェック、だいたいダメ。
そんな思い出がきっと卵を拒否しているんだろう。
【気にしない幸せ】
でも、何とか続けて卵入りの加熱された食品を食べ始める。
この時思った事、「食べ物を気にしないで食べるって事がこんなに幸せな事なんだ」
これは俺が脳梗塞で思った事と一緒だ。
詳しくは↓
脳梗塞 〜入院 リハビリ編〜 - kossyhideのブログ
何気ない事が本当に幸せなんだ。
そして今日、病院でマヨネーズをスプーンにほんの少しだが、物凄く大きな一杯を舐めた。
せがれがマヨネーズを舐めた。
ドキドキしながら病院で待機、何も起こらないことを願う。
定期的に看護師さんが来て酸素料や血圧などを測り診察へ。
「問題無いね、もう生卵以外は大丈夫だよ」
死にそうな位嬉しかった。
隠れて泣いた。
嫁さんは平静を装っているように見えたが内心泣いてるはずだ。
だってあんなに辛かったんだから。
嫁さん、ありがとう、本当にありがとう。
せがれ、良く頑張った、本当に頑張った。
【アレルギー奮闘記は終わらない】
まだ我が家は良い方だと思う。
世の中にはアレルギーと闘い続けてる人は多い。
だから我が家のアレルギーとの闘いはまだ終わらない。
嫁さんやせがれ、俺が体験した事を他のアレルギーに悩む方々の役にたてたい。
微力でもこのブログが少しでも役にたてば幸いだ。
では、また!